2021年7月7日 （仮訳）中国南部産の新種Hyphoderma fissuratumおよびH. mopanshanense Ma, X. et al., 2021. Hyphoderma fissuratum and H. mopanshanense spp. nov. (Polyporales) from southern China. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/62/1/62_MYC512/_article/-char/ja/ [Accessed July 7, 2021] 【R3-08572】2021/7/7投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国雲南省において被子植物の幹または切り株に発生した2種の菌を検討し、Hyphoderma fissuratumおよびH. mopanshanenseとして新種記載した。 前者は子実体が背着生で子実層面に亀裂を生じ、担子胞子が無色円筒形平滑で1菌糸型、生殖菌糸にクランプを有することなどで特徴づけられた。 後者は子実体が一年生、子実層面がクリーム色～僅かに灰色、シスチジアが厚壁で頂部に結晶を伴うことなどで特徴づけられた。 中国雲南省楚雄彝族自治州楚雄市紫渓山森林公園 （新種） Hyphoderma fissuratum C.L. Zhao & X. Ma 語源…亀裂の（子実層面の性状から） 【よく似た種との区別】 Hyphoderma medioburiense ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が帯黄褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なりシスチジアを有する ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hyphoderma roseocremeum nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が類白色～帯黄褐色でばら色を帯びる 本種と異なりシスチジアを有する nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hyphoderma acystidiatum シスチジアを欠く 本種と異なり子実層面が白色 本種と異なり子実層面が”grandinioid”である 本種より担子胞子の幅が広い Hyphoderma cremeoalbum シスチジアを欠く ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり側糸状体菌糸を担子器の間に有する ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hyphoderma densum シスチジアを欠く 本種と異なり子実層面が象牙黄色 本種より担子胞子のサイズが大きい Hyphoderma sibiricum シスチジアを欠く 穂な根と異なり子実層面が鮮黄色 本種より担子胞子の幅が広い Hyphoderma singularibasidium シスチジアを欠く 本種と異なり子実層面が帯灰白色～帯黄白色 本種と異なり担子器の中ほどから側方に分枝する 中国雲南省玉溪市新平彝族傣族自治県磨盤山国家森林公園 （新種） Hyphoderma mopanshanense C.L. Zhao 語源…磨盤山産の 【よく似た種との区別】 Hyphoderma nudicephalum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が穀粉状～歯牙状 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なりシスチジアが明瞭な頭状 本種と異なりシスチジア頂部に結晶を伴わない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hyphoderma pinicola ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が石灰白色 本種より担子胞子のサイズが大きい ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hyphoderma setigerum（シロコメバタケ） ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が平滑～瘤状 本種より担子器のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hyphoderma subtestaceum ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実層面が淡色～クリーム色～淡灰黄色 本種と異なり子実層面が膜状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される